オロナインパックで角栓ケアは超危険!!絶対にやっちゃダメ!!
ネットでちょっと前から話題になっている「オロナインH軟膏で鼻パックすると角栓がキレイに取れる」
いわゆる「オロナインパック」ですね。
これは怪しい情報なので絶対にやってはいけない!!と言うことについてまとめました。
目次
オロナインH軟膏って?
オロナインH軟膏は昔からある、医薬品です。
薬局で買える低価格で万能な「傷ぐすり」として有名ですよね。
大塚製薬公式サイトの動画を見ても、
「傷に塗るもの」ですよね。
オロナインパックのやり方(※危険なのでやっちゃダメ)
ネットで検索すると出てくる情報、動画を見ると、
オロナイン軟膏を鼻に塗り、
その上から市販の鼻の毛穴すっきりパックを貼る、という方法です。
更にはこれの発展形として、
- 鼻にティッシュを詰めてオロナインパックをやると、より効果的
- 鼻の毛穴パックではなくラップを上から貼る
- 一晩中貼っておくと更に効果的
などなど、
危険極まりない方法に自己流アレンジが進んでいます!
普通の鼻パックだって一晩中貼っておくのはダメなのに…。
ほんと、恐ろしすぎですよ。
オロナインH軟膏は何に効くの?
オロナインH軟膏の正しい使い方をおさらいします。
- ニキビ、ふきでもの、はたけ=顔面単純性粃糠疹(ひこうしん)=乾燥性の湿疹
- やけど(軽い症状のもの)、しもやけ、ひび割れ・あかぎれ、切り傷
- 水虫(じゅくじゅくしていない軽いもの)
などの症状に使います。
使用目的に「角栓の除去、スキンケア」など書かれていません。
長い歴史のある(研究を積み重ねてデータもたくさんある)医薬品を
使用目的外に使うのってどうなのよ?と言うことです。
もし、それが画期的な発見なら取扱説明書やメーカーの公式サイトに載ってるはずですから。
オロナインH軟膏の成分は?オロナインパックはなぜ危険なの?
オロナインH軟膏の成分一覧を見ていきます。
- クロルヘキシジングルコン酸液…外用殺菌消毒剤
- ラウロマクロゴール…界面活性剤,可溶(化)剤,基剤,コーティング剤,湿潤剤,乳化剤などに使う
- ポリソルベート80…界面活性剤,可溶(化)剤,基剤,コーティング剤,湿潤剤,乳化剤などに使う
- 硫酸AL /K…収れん剤、薬用収れん剤
参考:日本医薬品添加剤協会HP http://www.jpec.gr.jp
※基材=製品や化合物のもとになる材料のこと
これらの成分は医療用の成分検索で出てきたもので、
化粧品の成分表には載っていませんでした。
一番最初に載っている成分=一番配合量が多い成分なんです。
殺菌消毒を傷もない部分に塗ったらどうなるか想像つきますよね?
お肌には沢山の「常在菌」が存在して美肌のために働いています。
どこも悪いところが無いのに消毒殺菌したら大変な事に…。
他には、
- サラシミツロウ…ミツバチの巣を形成するミツロウを漂白したもの。脂肪酸。
- ワセリン…石油由来成分。軟膏の基材。肌を保護し水分の蒸発を防ぐ。クリームや乳液の感触をよくする。
- 自己乳化型ステアリル酸グリセリル…香料、エモリエント剤、乳化剤
- 香料
- 精製水
などです。
スキンケアのためではなく、薬を扱いやすくするため、吸収をよくするために配合されています。
毛穴の角栓を取り除くのに適した成分は無いです。
オロナインパックについて美容の専門家に質問してみた
化粧品成分ガイドの著者の一人であり、
雑誌VOCEや美的、MAQUIAなどでお馴染みの岡部美代治氏のセミナーを受講した時に、
オロナインパックなどのネットでの美容系の噂について質問する機会がありました。
「オロナインH軟膏に使われている基材や乳化剤は、スキンケアに向いている品質のものではない」
とのこと。
なぜオロナインパックがこんなにも有名になってしまったのか?
- オロナインH軟膏が万能だから
- SNSの拡散力による伝言ゲーム
- 安くて効果のあるスキンケア方法を人が求めているから
オロナイン軟膏は小さいサイズだと薬局で300円以内という手頃な価格で買えるし、
どこの薬局にも必ず置いてあります。
軽い怪我なら「オロナイン軟膏つけておけば大丈夫」という安心感ありますよね。
これが、行き過ぎた万能薬信仰になって「オロナイン軟膏で何でも叶う」という発想が生まれ、
「お手軽な価格で物凄い効果を発揮する魔法のスキンケアアイテムがあったらいいな」という願望と合体し、
SNSで目立ちたい気持ちと噂好きな人間の性質によってこんなに大拡散されてしまったんだろうなと。
傷には傷薬、スキンケアには化粧品。
ごく当たり前のことなので適材適所に使うのが一番ですね。
コチラの記事も合わせて読んでください。
⇒ニベアの青缶は顔に塗っても大丈夫?オールインワンとして使えるの??嘘か本当かちゃんと調べました!
美容都市伝説や噂は個人的に大好きなので、
これからもリサーチして記事にまとめていきたいと思います。
(※絶対鵜呑みにしないでくださいね!)